所帯たたみ-2

会社たたみ、所帯たたみの状況を、小春さんには、逐一、報告した。
小春さんは、彼のために、200万という金を出したのだから、報告を
受けるのは、当然であろう。

それに、私は、自分に起こっている、人生の破綻と崩壊の現実が、
心細くもあり、シャンとしているために、小春さんの力、いわば江戸っ
子力を借りようとしていたのかもしれない。

私は、彼の実家へ、手紙を書いた。
事態のあらましと、自分についての詫びと、彼の将来について見守り
のお願い。

小春さんと彼の兄弟達との間で、何らかの話があったと思うが、何も
言ってこなかった。
それが当然で、それで良かった、と思う。
当時もそう思ったし、今でもそう思う。
結婚ではなかったのだから。

ただ、彼と私の間柄が結婚ではなかったことは、私の側の問題では
なく、彼の側、そして以前の結婚相手に問題があったことなので、そ
の点を理解してほしいと思った。

所帯たたみは、モノとの格闘だった。
ゴミの回収日のたびに、おびただしいモノを捨てたが、間に合わず、
最後に、回収業者を呼んで、お金を払って、引き取ってもらった。
彼の本も私の本も並大抵の量ではなく、古本屋に、二度来てもらった。

私の方は、北海道の実家に帰るので、所帯道具は一切要らず、この
際、思い切って処分して、持ち帰るものは、最小限にとどめた。

彼の方は、引越し先を捜すのが、難題だった。
なかなか見つからず、だんだん遠くに捜しに行くようになり、何週間も
かかって、結局、とんでもない田舎に決めた。
終の住処と自分で言っていたが、その通りになった。


     雪原を笑窪だらけにしたる雨


























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