蝦夷のばば俳句日記

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<<   作成日時 : 2010/01/19 21:33   >>

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ペーパーレスのカップルは、シングルが二人いるようでもあり、結婚
に準じているようでもあり、そのどちらでもない。

結婚にしても、百あれば百通り、ペーパーレスのカップルにしても、
然りだ。
結婚にしても、短く終わるケースがある。
ペーパーレスのカップルにしても、18年の長きにわたるとなれば、
それだけ続くだけの根拠がある。

ペーパーレスのカップルを称して、内縁、同棲、事実婚、非婚カップ
ルなど、さまざまな言い方がある。
当人は、そうした言葉で、自分を考えてみることは、あまりなかった。
どちらかといえば、私は、自分を、独身だと思っていたし、今でも、
ずっと独身だった、と思っている。
独身だったが、共同生活を送った時期がある、というふうに思う。

それにしても、もしなにか事故や事件にでも巻き込まれれば、なに
がしの内縁の妻なにがし、などと呼ばれる身であったに違いなく、
もし相手が病気にでもなったら、あるいはまた人間だから死んでし
まうこともあろう。
そうした場合、いったいどうするつもりであったか。

ほんとうに、脳天気だった。
脳天気には、そのようなことは、起こらない、とでもいうのか。
問題は各種あったが、結局、のんのんと暮らしてしまった。

彼は、印刷会社を経営し、私は、外注タイピストだった。
彼が原稿を家に持ち帰り、私がそれを打ち、その版下を彼が会社に
持って行き、受注先との間で、校正と訂正を何度か繰り返し、校了と
なれば、印刷、そして製本。
もちろん、会社には、内勤のタイピストや営業、印刷、トレースほかさ
まざまの仕事をする人がいて、外注タイピストも何人かいた。

私は、自分の姓名を名乗り、自分の電話を持っていた。
国民年金や健康保険を、自分で掛けた。
共同生活費は折半、もちろん丼勘定だったが、自分の経済を自分で
働いた収入で賄う、独立した一個の人間として、暮らすことができた。
それもこれも、実入りがよかったタイプの仕事のおかげで。

女にとって結婚は就職という言い方があるが、まさに、私にとって共
同生活は、就職のようなものだった。

30歳になった時、私は、養老保険と個人年金の積立を始めた。
なぜなら、おそらく、この先、自分は、結婚しない人生を送ることにな
るだろう、と思ったからだ。
結婚しないからには、自分なりに、自分の将来を考えてみなければ
ならない。大真面目に、そう考えた。

その時点で、彼と私の共同生活は、10年を経過していた。
彼の側に問題があり、それが解決しない以上、共同生活は、結婚に
なる可能性はなかった。


     アルミ鍋古りて凸凹しじみ汁
























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